派遣社員を辞めたいと思っても、一度は思いとどまるべき理由5選

派遣社員として働いているうちに「辞めたい」と思ってしまうことは多々あるでしょう。

働きだしてから数年経過してから思うこともあれば、勤務スタートしたばかりで辞めたいと思ってしまうこともあるかもしれません。

特に派遣社員の仕事は、自ら入りたいと思った会社へ応募する直接雇用の採用とは異なり、派遣会社から紹介された仕事から選ぶため、長続きしない場合もあるでしょう。

しかし、辞めたいと思う理由によっては、すぐに退職せず、もう少し派遣社員として働いていた方がいいという場合もあります。

今回は、思いとどまった方がいい退職理由についてご紹介します。

目次

退職意思を告げる前に、なぜ派遣先の仕事を辞めたいと思ったのか考えよう

一度「辞めたい」という気持ちが芽生えてしまうと、それ以降はどんどん辞めたい気持ちが強くなり、仕事に対してマイナスなイメージしか持てなくなってしまうものです。

ですが、まずはなぜ派遣の仕事を辞めたいと思ったのか、自分の中で考え直してみましょう。

「なんとなく辞めたい」のであればまだ退職は早いでしょうし、辞めたい理由の中には改善できるものがあったり、退職前に活用すればお得な制度がある場合もあります。

焦って退職しなければ良かった…と後悔しないために、辞めたいと思った理由がこれからご紹介する5つの退職理由と合致していないか、確認をしてみてください。

1.    契約前に聞いていた仕事内容や待遇が実際は違っていた

実際に働いてみたら、派遣会社から仕事を紹介された時の話と条件が違った、ということは、残念ながら多々あることです。

自分のスキルに合わない仕事内容ということもあれば、残業無しと聞いていたのに毎日残業が必要など働き方に関する相違もあるかもしれません。

いずれにしても、その派遣先で働き続けるのは難しいですし、辞めたいと思ってしまうのも無理はありません。

しかし、「辞めたい」と伝える前に、派遣会社に相談してみてはいかがでしょうか。

派遣会社から派遣先に状況確認があり改善される場合もありますし、仕事内容などは変更できなくても適正な金額への変更として時給アップしてもらえることもあります。

希望に合う他の派遣先がなかなか見つからない可能性もありますし、焦って「辞めたい」と伝えない方が良い退職理由の一つです。

2.近いうちに結婚の予定があるので寿退社をしたい

生活環境が変わると、仕事を辞めることも考えがちです。

特に、結婚する場合は「寿退社」という言葉に憧れて、退職を考えることもあるでしょう。

しかし、結婚が理由での退職も、一度は踏みとどまることをオススメします。

寿退社をしてみたものの、専業主婦という生活が合わない、生活費のために働きたいという思いから、寿退社から数か月後には次の仕事探しをしているというパターンも多いのです。

結婚後に働く可能性はないのかご自身で考えることはもちろん、パートナーとなる方と相談をしてから、退職を検討した方が良いでしょう。

また、派遣社員として働いている時に結婚をすると、派遣会社からお祝い金がもらえることがあるので、こちらも確認が必要です。

3.妊娠・出産するためや、身内の介護が必要になってしまった

妊娠をした場合、派遣社員だと産休・育休がとれないのではないか、と思い辞めたいと考えることもあるでしょう。

派遣社員であっても、派遣会社に申請を行えば産休を取得することは可能ですし、雇用保険に加入していれば「出産一時金と出産手当金」や育児休業中の「育児給付金」も受け取ることが可能です。

退職をしてしまうとこれらの手当金を受け取ることができないので、退職を申し出る前に、産後も働き続けたいのかを考えてみてください。

また、妊娠中に悪阻などの体調不良が続く場合には、休みを取ることも派遣会社と相談してみると良いでしょう。

ちなみに、身内の介護や看護で辞めたいと考えている場合でも、定期的な欠勤や早退などが可能なのか、派遣会社と相談してみましょう。

実際は介護の機会が少なかったとしたら、退職してしまうのはもったいないからです。

4.資格を取得するために勉強に力をいれたい

将来を見据えて資格を取得したいと考えた時、勉強に集中したいから派遣の仕事を辞めたいと思うこともあるはずです。

もちろん資格取得のための努力は必要ですが、そのために退職してしまうのは少し早いかもしれません。

派遣会社によっては、資格取得を志す人のために研修を開催していたり、スクールと提携している場合があります。

提携スクールは割引価格で通える可能性がありますので、しっかり学びたいのであればこのような制度を活用するのも一つの手段です。

また、勉強だけしていたため収入が途絶え、生活が苦しくなってしまう場合もあります。

働きながら学んでいれば継続的な収入は得られるので、不安がなくなり勉強に集中しやすくなる可能性もあります。

5.派遣会社の担当者に対する不満やトラブル

働いている派遣先には問題ないけれど、派遣会社の担当者に不満を抱えていることもあると思います。

派遣社員として働く上では、担当者と連絡をとったり面談をすることも多々あるため、担当者への不満が多いと辞めたいと思ってしまうものです。

そんな時は、担当者を変更してもらいたいと派遣会社に申し入れてみましょう。

誰に伝えるべきなのかは派遣会社によって異なりますが、担当者の上司に電話をつないでもらうか、派遣会社の相談窓口へ連絡する方法が一般的です。

担当者を変更してもらえるかどうかは派遣会社側の判断となりますが、せっかく満足のいく派遣先で働いているのであれば、辞めたいと告げる前に交渉してみるのは有効な手段だと言えます。

派遣社員としての仕事を辞めるべきである退職理由

ここまで、一度は思いとどまるべき退職理由をご紹介してきましたが、反対に辞めるべき退職理由もあります。

一番多い理由としては、希望に合う正社員の仕事が決まった場合です。

またとないチャンスですので、正社員としての活躍を目指しましょう。

一方で、希望とは少し違うけど正社員の内定が出たという場合には、転職しても長く続かない可能性があるため、しっかり検討してみる必要はあるかもしれません。

また、派遣先企業の社風が合わないという場合も、退職した方がいいと言えます。

派遣先企業を自分好みに変えていくというのはまず無理ですし、頑張って働き続けているとストレスが溜まり体調不良に陥ってしまう場合もあるからです。

働くにしても健康は大切ですので、合わない環境で無理をしすぎないようにしましょう。

退職意思が固まったら、退職希望時期を決めよう

色々と検討をしてみたけれどやっぱり辞めたいと思ったら、退職希望時期を決めましょう。

派遣社員は期間の定めがある有期雇用ですので、契約更新の1か月前には派遣会社へ連絡をし、退職理由を伝えるのがベストです。

どうしても契約更新時期を待てない場合には、早めに派遣会社への連絡が必要です。

派遣会社があなたの後任を探し、派遣先でも新たな派遣社員の受け入れ準備をするからです。

ある程度ゆとりをもった退職時期を設定し、円満な退職を目指しましょう。

正社員と同様に2週間前までに退職意思を伝えれば問題ない?

正社員などの直接雇用の場合、法律的には2週間前に退職意思を伝えれば退職が可能とされています。

派遣社員も2週間前までに退職意思を伝えればいいのかと言われれば、残念ながらそうではありません。

派遣社員はもともと期間の定めのある働き方なので、契約期間中は働き続けることが原則とされているからです。

つまり、契約期間満了まで働く必要があります。

とはいえ、契約までどうしても働き続けることができない、やむを得ない事情もあるでしょう。

その時は派遣会社にきちんと理由を伝えることで、退職が認められるケースがほとんどです。

契約満了まで勤められないということは、派遣会社にも派遣先にも迷惑をかけることになってしまうことは、忘れないようにしましょう。

退職意思を伝えるのは派遣先ではなく派遣元(派遣会社)

退職の話をする時に最も気を付けたいことは、誰に退職意思を伝えるべきなのかということです。

派遣社員は派遣会社に雇用されているため、相談事や連絡は派遣会社へ行うことになります。

そのため、退職意思に関しても派遣会社に伝えるのが基本となります。

もし派遣先に「辞めたい」という意思を伝えたとしても、残念ながら派遣先は困ってしまうだけでしょう。

ただし、派遣会社と退職の合意が取れた上で、派遣先の方と退職予定の話題になるのは問題ありません。

派遣会社の担当者からは「派遣先が困ってしまう」「もう少し働けないか」という相談をされるかもしれませんが、妥協しすぎることなく、譲れないことについてはきちんと伝えるようにしましょう。

無断欠勤・バックレ厳禁!派遣元と合意の上で退職しよう

心の中が「辞めたい」という気持ちでいっぱいになると、すぐにでも切り出したくなってしまうものです。

ですが、本当にすぐに辞めるべきなのか、一度は立ち止まって考え直してみましょう。

どうしても今すぐ辞めたいと思っても、それを派遣会社に伝えてしまうと無責任な人だと思われてしまいます。

あくまでも契約期間は働き続ける必要があるということを念頭に置くようにして下さい。

また、どんなに「すぐに辞めたい」と思っていたとしても、無断欠勤を続けるような行為やバックレは厳禁です。

最低限のマナーやルールは守るようにしましょう。

また、派遣先を辞めたとしても、派遣会社とは長い付き合いになる可能性があります。

円満な退職を行い、今後も良い関係でいられるよう心掛けてください。

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