これから派遣での就業を考えている、もしくは派遣として働いた事がある方なら、一度は社内選考という言葉を耳にした事があるのではないでしょうか。
社内選考は派遣会社によって行われるものであり、どのような案件であれ、よほどの事がない限り行われています。
派遣社員に知らされる事は多くありませんから、そもそも社内選考という言葉を知らなかったという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ここではそんな方達に向けて、社内選考の詳細な情報や審査のポイントをご紹介しています。
派遣の社内選考とは?顔合わせや面接とはどう違う?
社内選考とはその名の通り、派遣先に紹介する人材を派遣会社内で選考するもので、一般的に派遣元が実施する面談の前に行われます。
派遣する候補者をリストアップし、派遣元の案件にマッチした人材を選び出す事が社内選考の目的なのです。
社内選考は、派遣会社が独断で行うものと派遣社員に通知する2つのパターンが考えられますが、どちらになるかは派遣会社や案件によって異なるため一概には出来ません。
単純に社内選考=書類を元にした人材のリストアップだと考えるなら、社内選考はどの派遣会社でも行われているものだと言えるでしょう。
社内選考の有無は案件の人気度や候補者の数で決まる
社内選考を行うかは、派遣元ではなく派遣会社の判断で決められるのが一般的です。
とは言え、もちろんすべての職種に社内選考がある訳ではありません。
一言で派遣と言っても、アルバイト並みの単純労働から高度なスキルを必要とするものまで、職種の幅は以外と広いものです。
単純労働の派遣ならば比較的人を選びませんから、余計な手間をかけないためにも社内選考は行われない傾向が見られます。
反面、高度なスキルを必要とする・給料面での条件が良い案件ほど数が少ない割に人が集まりやすい傾向がありますから、そう言った職種では社内選考が実施される確率が高いと言えます。
社内選考は決して余計な手間暇をかけているわけではなく、より適切な人材を派遣先に送り込むために実施されているのです。
基本的に社内選考は派遣会社が単独で行うもの
先ほど少し触れましたが、基本的に社内選考は派遣会社が単独で行うものです。
この為、派遣社員に対して面談やテストを行うような社内選考は少なく、基本的には書類で選考の合否を決められる事となります。
社内選考に要される期間は案件や派遣会社によって異なりますが、3日~1週間が平均的のようです。
派遣社員側としては結果を待つだけという事になりますから、この間気が気ではないという方もいらっしゃるかもしれません。
社内選考には、こうすれば選考に通過出来るという明確な基準が存在しませんが、派遣会社・営業担当者がチェックするポイントについてはいくつか考えられます。
実質的な通過率アップに繋がる可能性がありますので、下記より詳しくチェックしていきましょう。
社内選考に通過するためは?選考のポイントはこの3つ
派遣の面談は既に書類選考が済んだ後に行われるものであり、派遣先にチェックされるのはコミュニケーションスキルや身だしなみなど、ごく基本的なものが中心となります。
一方、社内選考は面談の前に行われるというのは先ほどご紹介した通りです。
このため、社内選考では書類上での情報とともに、派遣会社や営業担当者との関係性が重視されます。
これらの事を含めて考えると、確実に社内選考に通過するためには下記の3つのポイントに気を配る必要性があると言えるでしょう。
① これまでの職務経歴・派遣先企業が求めている人材か
派遣先の企業は派遣会社に対して人材の要望を出していますが、その中にこれまでの職務経歴が含まれている事があります。
これは同じような業種で働いた経験があればそれだけ引き継ぎもスムーズに行え、より業務を効率的に行えるようになるからです。
もちろんただ職歴が長いだけでは無く、派遣先企業の業種と同じ、または似たような職種の経歴の方が良いと言えます。
派遣元の企業に適切な人材を紹介するため、派遣会社も職務経歴の豊富さに注目しているのです。
仮に派遣先が求めている職務経験豊富な人材が複数人いた場合、より業歴が長い人材の方が選考には通過しやすいでしょう。
社内選考を控えている段階で業歴を伸ばす事は出来ませんが、逆に考えれば自身が既に働いた職種に合った派遣先を紹介してもらうようにするのがポイントだと言えます。
② 習得しているスキル・保持している資格の実用性
職務経歴と同じく、スキルや保持している資格も重要なポイントです。
特に、技術的に高度な案件などではスキルや資格を持っている事は前提条件となるため、選考に通過するためには必須だと言えるでしょう。
ただし、こちらも職務経歴のように派遣元の視点から考える必要性があります。
経理や会計であれば簿記、事務や入力であればオフィス関連の資格と言うように、職種ごとに必要とされる資格は必ず存在します。
営業などでは不要としているものも多いのですが、何らかの資格を取得している、していない場合では明らかに前者の方がイメージ的に良いのではないでしょうか。
何らかの専門性を必要とする職種を希望しているなら、社内選考前に資格やスキルの見直しをしておきましょう。
③ 派遣会社・担当者と良好な関係が築けているか
派遣会社や営業担当者との関係性も、社内選考の審査に少なからず関わっているものです。
挨拶やコミュニケーションなどの基本的な事を除くと、電話やメールでの連絡がスムーズに取れる事、決められた待ち合わせ時間が守れるというような当たり前の事がポイントとして挙げられます。
これに加えて、派遣社員を受け持つ営業担当者とのコミュニケーションも重視されるのは間違いありません。
また、契約期間を満了できたかどうかなど、これまでの派遣会社での実績は派遣会社に情報として登録されています。
職務経歴が豊富でスキルもある、しかしなかなか連絡がつかず過去に契約を満了出来なかったとあれば、いくら有能でも社内選考に通過する確率は低くなります。
派遣会社の一社員であるという自覚を持って、登録段階から良好な関係を築けるように努力しましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。
派遣社員側に知らせる事も多くは無く、明確な基準も存在しない社内選考。
しかし、本文中でご紹介したように通過に際してのポイントは社内選考を行う派遣会社、担当者側の視点から推測する事が可能です。
また、これらに加えて年齢や性別などが選考ポイントとなる事もあるようです。
本来なら年齢や性別などの特定の情報で選考を行う事は禁じられていますが、これらはあくまで派遣先の職場環境を考慮した上での事であり、派遣社員に通知されるような事もありません。
ある意味運次第でもありますので、確実に受かると考えていた派遣の社内選考を通過する事が出来なかった場合、深く考え過ぎないようにする事も必要だと言えるでしょう。