子育てや家事などで仕事から身を引いていた主婦の方が、セカンドキャリアとして新たな仕事を探す際にどういった働き方を選べばいいかは難しいところです。
家庭の収入の足しを探しつつも、家庭の為にそこまで忙しくない職種がいいという方も多いかと思われます。
そんな時に派遣社員という働き方は適しているのでしょうか。
パートはイメージがつくけど、派遣に関してはイメージができないという方も多いのではないでしょうか。
本記事はそのような悩みを解決できるよう、派遣という働き方についてまとめました。
パートとの違いって何?どっちが主婦に向いているの?
主婦の働き方として、パートか派遣のどちらかを選択される方が多いです。
どちらも時給で働くことに違いはありませんが、最大のポイントとして「雇用形態」に違いがあります。
パートは企業と契約を結び、派遣社員は派遣会社と契約を結びます。
どちらにも個性があり、様々なメリットがありますので一概にどちらが向いているとは言えませんが、違いを確認しておくことは重要です。
本稿では、派遣とパートの違いについて説明します。
雇用期間に違いあり。
派遣は短期契約なので更新が必要
パートは基本的に期限なしで働くことができます。
十年以上同じところで働いているパートの方も大勢いらっしゃいますし、自分で退職依頼を出すか会社から退職勧告を受けない限り働き続けられます。
一方、派遣社員は基本的に期限を決めて働くこととなります。
最大で3年間という期限を設けて仕事をこなします。
契約が終わると、また新たな派遣先を探さなくてはなりません。
同じコミュニティで働く上ではパートが適していますが、いろいろな職場で経験を積んでみたいという方には派遣社員が適しています。
どちらを選択するかは自身の理想の働き方によりますので、一度考えてみてください。
時給は派遣のほうが高い分、責任感の高い仕事が多い
一般的に、派遣社員のほうが時給は高い傾向にあります。
派遣社員の平均時給は1,500円といわれており、パートの相場である900~1,000円の時給よりもはるかに高いです。
その分仕事には多様性が求められますので、単純作業だけでなく、ある程度責任を伴う仕事も任せられるでしょう。
また先ほども述べたように、派遣社員は期限を決められて働くこととなりますので、待遇の良い職場を見つけたからと言ってずっとそこで働くというわけにはいきません。
経験を積めば時給も上がっていきますが、安定性という面に関してはパートのほうが高いでしょう。
また派遣社員は基本的に交通費が支給されませんので、経費面でも注意が必要です。
自分の働きやすい環境を優先して決めよう。
今までは派遣社員はフルタイム勤務が普通でしたが、最近は「週3日働く」や「1日6時間」といったパートタイムでの派遣も存在しています。
働く時間を決めるにはパートも派遣も変わらなくなりましたが、先ほど述べたような働く内容や待遇・期間には大きな違いがあります。
また、派遣社員は派遣会社を通して働くので就職までのプロセスがパートよりも長いです。
その分フォローアップなどの制度が充実していますが、早く働きたいという方はパートで探すほうが良いかもしれません。
将来のキャリアアップを図りたいのであれば派遣社員が適しています。
どちらにせよ、自分の働きやすい環境や将来を優先して決めることが一番です。
今一度ご自身のキャリアをどうしたいかを考えましょう。
派遣社員として働くって、具体的にどういうメリットがあるの?
パートとの違いは先ほど述べましたが、では派遣社員で働くことのメリットは何なのでしょうか。
派遣社員のメリットとして大きいことに、将来の目標設定ができるということが挙げられます。
セカンドキャリアとしていずれは完全に社会復帰を果たしたいと考える方であれば、派遣社員が適しているでしょう。
本稿では派遣社員のメリットについて解説しますので、働き方選びの参考にしてください。
やりたい職種を見つけやすく、満足度が高い
派遣社員の職種は事務・接客・エンジニアなど数多く存在します。
たくさんの求人が出ていますし、自分がやりたい職種を見つけることが容易です。
未経験であっても「未経験OK」の求人が多くありますし、派遣会社のフォローもありますので、就職のハードルは低いと言えるでしょう。
自分のやりたい仕事ができるということは、仕事に関する満足度の向上にもつながります。
実際に派遣社員はワークライフバランスの満足度ランキングで8年連続1位を取ったこともあり、満足度が非常に高い働き方です。
今までやっていた仕事を追求するだけでなく、新しい仕事に対しても自分の働きやすい環境を選びながら挑戦できることが、派遣社員の魅力です。
頑張ってスキルアップすれば、将来は正社員になれるかも。
派遣社員としてスキルアップしていけば、正社員登用される可能性も十分に存在します。
正社員になるとフルタイム勤務が前提となってしまいますが、その分給与面や安定性に関しては派遣社員よりも高いです。
「紹介予定派遣」というものも存在し、社員になることを前提とした派遣社員という働き方も選択可能です。
また派遣会社にもよりますが、資格講座やマナー研修などのスキルアップの場が多いことも魅力の1つです。
最初はゆっくりと復職し、いずれはプロフェッショナルとして働きたいと思っている方にはうってつけの働き方と言えるでしょう。
派遣社員のほうがよさそうだけど、デメリットはあるの?
派遣社員のメリットを見ていると、給料の高さや仕事の充実ぶりから、派遣社員のほうがよさそうではないかと感じますよね。
ですがデメリットも多からず存在します。
これはどの仕事でも言えることですのである程度は仕方がありません。
長年にわたっての仕事を決めるであれば、デメリットにもしっかりと向き合って決めていきましょう。
本稿では派遣社員のデメリットについて説明します。
有期雇用なので、契約が終わると次の仕事を探さなくてはならない
先ほども少し述べましたが、派遣社員は期限付きの雇用が前提です。
たとえどれだけ待遇の良い企業で働いていたとしても、契約が終われば働けません。
社員になれば働き続けることが可能ですが、フルタイムで働かなければならないので自信の環境によっては難しいかもしれません。
次の仕事がすぐに決まるという保証もありませんし、給料が今より良くなるということも決まっていません。
仕事をしている中でも自分のスキルアップを目指し、いろいろな企業に求められるような人材になる必要があります。
将来のキャリアがしっかりしている方なら問題はないですが、「とりあえずお金を稼ぎたい」という方には少し荷が重いかもしれませんね。
会社によっては、正社員と同じくらいの仕事量になる可能性もある
よく派遣社員の方が言う文句として「正社員と同じくらいの仕事をこなしているのに、旧両面で劣っている」というものがあります。
同じ会社・同じ部署で働いていると、どうしても正社員に近い働き方を求められますし、ある程度の責任感も付きまといます。
もちろんすべての会社でそういうわけではありませんし、派遣社員のほうが残業も少なくて働きやすいという環境である職場は多く存在します。
ですが有期雇用という点から、ずっと良い環境で働けるわけではありませんので、仕事に対してある程度の覚悟を持って臨む必要があります。
契約がある以上簡単にはやめられませんし、仕事探しをしっかりと行わなければなりません。
まとめ
いかがでしょうか。
派遣とパートの違い、派遣のメリットとデメリットについて理解いただけたかと思います。
仕事選びで重要なことは「いかに自分にとってよい環境で働けるか」ですので、ワークライフバランスの満足度が高い派遣社員はよい働き方と言えるでしょう。
ですがしっかりとメリット・デメリットを把握しておかなければ、後々「思っていた働き方と違う……」となってしまうかもしれません。
主婦は色々とやることが多いので、仕事にも柔軟性が必要かと思われます。
自分の向いている働き方をしっかりと見極めて、職場探しを行ってみてください。
皆さんが充実した環境で働けることを祈っています。