会社を辞めるときに一度は聞いたことがある方が多いと思う失業保険ですが、この失業保険について詳しく知っている方は実は少ない方が多いみたいです。
この機会に失業保険についてしっかり覚えておいてもらえると幸いです。
派遣社員も雇用保険に加入していれば失業保険をもらえます。
派遣社員として働いている場合でも雇用保険に加入していれば失業保険を受け取ることが出来ます。
もちろんですが雇用保険に加入していない(させない)派遣会社もありますので給与明細に雇用保険料が控除されているかきちんと確認していた方がよいでしょう。
尚、雇用保険への加入は義務付けられており、下記の条件を満たしていれば加入を行わなければいけません。
・1週間の所定労働時間が20時間以上であること
・反復継続して1年以上、派遣社員として働くこと
もし上記条件に該当しているにもかかわらず、加入が出来ていなかった場合はハローワークに確認の請求を行えば2年前まで遡って加入をすることが出来る制度がありますので、雇用保険に入っていなかった場合でも確認を行いましょう。
雇用保険の加入期間には注意しよう
退職日以前の2年間に雇用保険に加入しており、賃金支払いの基礎となる日が11日以上がある月が12か月以上であることが条件です。
2年と聞くと長いように感じられるかもしれませんが、こちらは以前勤めていた会社との合算でも構いません。
ただし、以下の場合は合算されないので注意が必要です。
- 以前の職場を退職した際に失業手当の支給を受けた場合
- 被保険者で亡くなった後、1年以内に再就職をせずに雇用保険の被保険者出なかった期間が継続して1年を超えた場合
短期間で職場を変えている場合には注意が必要ですね。
尚、特定受給資格者や特定理由離職者に該当する場合は条件が緩和されるので、早期退職した場合でも資格の確認は行いましょう。
契約満了は自己都合?会社都合?
失業保険は受給されるまでの期間が会社都合での退職か自己都合での退職かより、支給されるまでの期間が異なります。
自己都合で退職された場合は3か月の待機期間を経て失業手当が支給されますが、会社都合での退職の場合は特定理由離職者と言い、待機期間がなく失業手当を受給することが出来ます。
しかし、こちらが実は派遣の場合は若干ややこしい制度がというか、契約社員にはないルールがあります。
契約社員は契約満了となった場合は会社都合となり、特定理由離職者として待機期間がなく失業保険を受給することが出来ますが、派遣社員は契約満了で退社を行った場合でも1か月間は失業と認められない期間があるのです。
そのため、スグに離職票の発行を自分から要求すると自己都合退職の扱いになり、3か月の給付制限期間が設けられます。
そもそも派遣社員とは派遣会社と派遣契約を結んでいるため、派遣先との契約が満了となった場合でも1か月以内に仕事を紹介してもらえる可能性が残っている場合や紹介された仕事を断った場合は契約期間満了でも自己都合退職の扱いになってしまうことがあります。
ただ、派遣元である派遣会社に「特定理由資格者にしてください。
」と伝えれば会社側はその通りにしてくれることが多いので、派遣会社にはその意思をしっかり伝えるとそのとおり対応してもらえると思います。
失業保険の手続きには離職票が必要
失業保険の給付に必要な書類は意外と多いのであらかじめ準備をしておいた方が良いでしょう。
必要な書類としては証明写真、印鑑、写真付きの身分証明書、銀行などの通帳などです。
注意してほしいのは派遣会社から渡される離職票がなかなかもらえなかったりすることです。
派遣会社は離職票をなかなか発行してくれない場合がある
先程も記載させていただきましたが、派遣社員は契約満了後の1か月後に離職票が郵送で送られてきます。
しかし、会社にもよりますがなかなか離職票を発行してくれないところがあります。
様々な理由がありますが、やはり多いのが会社の対応がいい加減なところだったり、退職者に対する嫌がらせだったりすることが多いようです。
離職票をもらえないときの対応方法
とはいっても実際に離職票がもらえないと様々な手続きで困りますよね?
具体的には失業手当がもらえないほかに、早期で再就職した場合にもらえる再就職手当がもらえなかったり、職業訓練校に行くことが出来なかったりデメリットしかありません。
そのため、派遣会社が離職票をくれない場合は下記のような対応を行いましょう。
・こまめに電話やメールを送る。
取り急ぎ連絡をすることから始めてみるのが良いと思います。
最初はメールなど手軽な手段で構わないですが、数日たっても音沙汰がないようでしたら
電話をしてプレッシャーを与えましょう。
会社に電話をして、出られた方に離職票を発行してもらえなくて困っている旨を伝えるのも有効です。
これは今も働いている社員に離職票を発行してくれない会社だと噂が広がりますので、
担当者の方も動かざる得ない状況になると思います。
・ハローワークを通じて請求書を送る
様々な手段で連絡を取っていても会社が離職票を出してくれない場合はハローワークを通じて離職票の請求書を会社に送ることも出来ます。
一個人からだけでなく、ハローワークからの請求となれば会社も対応せざる得ないですからね。
まとめ
今回は派遣社員の失業保険についてお話をさせていただきましたが、知らないと損をすることがたくさんあるということを改めて痛感しました。
今、派遣社員で働いている方、派遣社員を退職したばかりの方はぜひ今回の記事を参考に
失業保険をもらっていただき、次のお仕事を探して頂ければと思います。